🕊 はじめての英作文ガイド
書くことで身につく「本物の英語力」
英作文は、単なる英語の勉強手段ではありません。 書くことで「使える英語」が身につき、自分の言いたいことを正確に表現できる力が養われます。
1. 自分の英語で「伝える力」が育つ
英作文では、自分の考えや経験を英語で表現します。 書くことで「言いたいことをどう伝えるか」を考える習慣がつき、英会話でもスムーズに英文を組み立てられるようになります。 リスニングと違って、自分のアウトプットが中心なので、スピーキングの基礎となります。
2. 文法力がしっかり身につく
会話では細かい文法ミスを指摘されることは少ないですが、英作文ではそれらを丁寧に修正・解説してもらえます。 これにより、「なぜそれが正しいのか・間違っているのか」が明確になり、理解が深まります。 文法を意識しながら書く経験が、話すときの正確さにもつながります。
3. 表現の幅が広がる(カジュアル/フォーマル)
英作文を続けることで、場面に応じた英語表現を学ぶことができます。 たとえば、日常会話のくだけた表現や、ビジネス、試験で使える丁寧な表現など、自分の目的に合わせて語彙と表現力が育っていきます。
4. 試験・面接・留学対策
英検やIELTSなどの試験では、意見を述べるエッセイ形式が主流です。 英作文の練習を通じて、論理的に考え、自分の意見を筋道立てて述べる力が鍛えられます。 これは、将来の留学、面接、レポート作成などでも役立ちます。
5. 思考力・表現力・構成力が身につく
英語圏の教育では「自分の意見を言葉で伝える訓練」が重視されます。 英作文を通して、自分の感情や意見をどう整理し、どう伝えるかという「思考の型」が身につきます。 日本語での自己表現力や、プレゼン、文章構成力の向上にもつながります。
6. 論理的に考え、伝える力がつく(コミュニケーション能力の向上)
英作文では、ただ単語を並べるだけでなく、「なぜそう思ったのか」「どんな背景があるのか」など、理由や根拠を整理しながら書く習慣が身につきます。
この訓練は、日本語、英語を問わず、相手に分かりやすく説明する力=コミュニケーション能力の基礎になります。
実際の会話や議論でも、自分の考えを筋道立てて伝えられるようになるため、社会人としての伝達力、説得力も大きく伸びます。
さらに、英作文を通じて言葉と深く向き合うことで、言葉の持つ「具体性」「抽象性」「曖昧さ」などを意識できるようになります。
その結果、「言葉で何かを言う」という行為そのものに対して敏感になり、たとえば、日本語のニュースや政治家の発言が「何も言っていない」ことにも気づけるようになるなど、言語リテラシーが高まります。
📝 英語日記ネタリスト(Today のトピックとして使える)
🌞 生活・日常
今日の朝ごはん・昼ごはん・晩ごはん
行ったお店・スーパー・カフェ
電車やバスでの出来事
天気や季節の変化に気づいたこと
掃除・洗濯・料理などの家事
💼 勉強・仕事今日の授業・学習内容
勉強していてわからなかったこと
勉強のモチベーション
バイトや仕事であったこと
上司・同僚・先生とのやりとり
👥 人との関わり会った人(友達・家族・知り合い)
会話で印象に残ったこと
誰かから言われて嬉しかった一言
SNSやLINEでのやりとりで気づいたこと
🎯 感情・思考嬉しかったこと・悲しかったこと
イライラしたこと・びっくりしたこと
今日はどんな気分だったか
何かについて「こう思った」「こう考えた」
📺 趣味・娯楽見たドラマ・映画・アニメ
聞いた音楽・読んだ本
ゲーム・アプリでの出来事
新しく始めた趣味・続けている趣味
🚶♀️ 出かけたこと公園・駅・ショッピングモールなどに行った
遠出・旅行の計画や思い出
買い物で迷ったもの・買ったもの
🧠 自分の内面最近悩んでいること
自分の性格で良いと思うところ・直したいところ
将来やりたいこと、行ってみたい場所
1年前の自分と比べてどう変わったか
こうしたネタを「Today, I want to write about...」の後にくっつけるだけで、英語日記の入り口が自然に作れます。
✨応用アイデア毎回、上記カテゴリから1つ選んで書いていく
「週に1回は感情系を書く」などテーマを決める
「今週は日記を3本書く」といった練習に
🔹 英検準2級 ライティング(英作文)の書き方
身近な話題 × 50〜60語
テーマ例:
こどもの生活習慣、スマホの使い方、勉強のやり方、社会のルールなど
ポイント:
構成は「自分の意見+理由2つ」
語数は英検3級の倍(50〜60語)
大人向けの話題にも答える力が求められる
とはいえ、構成は I think ~. First, ~. Second, ~. のままで問題ありません。
難しい文法や単語を使う必要はなし。
構成力と論理的な展開がポイント
📘 過去問題(2025年 第1回)
Do you think it is good for children to decide what time they go to bed every day?
📝 模範解答(公式より)
Yes, I think so. First, children can learn to plan their own schedules. They will be able to decide bedtime according to daily needs, such as homework or plans with friends. Second, they can learn to control their actions. They need to be strong enough to stop activities and follow the bedtime rules they set for themselves.
📌基本の構成(準2級版)
最初の文(自分の意見)
問題の質問に対して、Yes / No ではっきり答える
例)Yes, I think so. / No, I don’t think so.
※ 3級よりも 「so」 や 「that」 を加える文がよく使われます。
第2文(理由の数)
3級と同じく「理由は2つあります」と宣言
例)I have two reasons. / There are two reasons.
第3文(理由1のトピックセンテンス)
First, 〜. の形式で、1つ目の理由の中心となる考えを書きます。
ここでは、最初の自分の主張について「なぜそう思うのか?」という最初の大きな理由を書きます。
このトピックセンテンスでは、詳しい説明や具体例は書かず、理由のポイントだけを書きます。
例文(模範解答より)
First, children can learn to plan their own schedules.
(まず、子どもたちは自分のスケジュールを立てる方法を学ぶことができます)
「自分で寝る時間を決めることで計画力が身につく」という理由をコンパクトにまとめています。
📍ポイント
First, + 主語 + can / should / will 〜 のような構文がよく使われます。
このあとに説明を続けるので、文を長くしすぎない。
中学生レベルの語彙(learn, plan, decide など)で十分に書けます。
第4文(理由1の具体的説明)
第3文で書いた理由を、具体的に説明する文です。
ここでは、「なぜそれが大事なのか」「どんな状況で役に立つのか」など、理由を裏づける具体例、背景、効果などを加えて説得力を出します。
例文(模範解答より)
They will be able to decide bedtime according to daily needs, such as homework or plans with friends.
(子どもたちは宿題や友だちとの予定など、その日の必要に応じて寝る時間を決めることができるようになります)
第3文の「計画力が身につく」という主張に対して、「何をどう計画するのか」を具体的に説明しています。
📍ポイント
「They will be able to 〜」「This helps them to 〜」「For example, 〜」などの説明表現がよく使われます。
「such as A or B」(AやBなど) のような例示を入れると、語数を増やしつつ内容に具体性が出ます。
長くなりすぎる必要はありませんが、ここでは「理由の具体的な説明」だと意識して書きます。
この文がないと理由が「ただの思いつき」に見えてしまい、スコアが伸びないどころか減点対象となります。
準2級では、理由だけでなく説明まで含めてセットなので、「First, 〜」だけで終わらないように注意します。
第5文(理由2のトピックセンテンス)
Second, 〜. の形式で、2つ目の理由を書きます。
ここでも、第3文と同様に「もう一つの理由」を一文でコンパクトにまとめます。
詳しい説明や背景は書かず、理由そのもの(=トピック)だけを書きます。
例文(模範解答より)
Second, they can learn to control their actions.
(次に、子どもたちは自分の行動をコントロールすることを学べます)
「自分で決めたルールを守ることで自制心が育つ」という2つ目の理由をシンプルに伝えています。
📍ポイント
Second, + 主語 + can / learn to / should / will 〜 の形が基本です。
1つ目の理由と視点を変える(例:計画性 → 自制心)と、より説得力が出ます。
この文も、次の文で説明を加える前提でコンパクトに書くのがコツです。
「First」と「Second」の理由が似たようなものにならないように意識します。
「Second, 〜.」で終わらずに、次の文で内容を具体的に説明する練習をすると、準2級の構成に強くなります。
第6文(理由2の具体的な説明)
第5文の2つ目の理由に対して、詳しい説明や具体的な場面、背景などを1文で書きます。
「なぜそれが大切なのか」「どんな行動や考え方が求められるのか」など、具体的にイメージできる内容を書くと、説得力が増します。
例文(模範解答より)
They need to be strong enough to stop activities and follow the bedtime rules they set for themselves.
(自分で決めた就寝時間のルールを守るために、遊びなどをやめる強さが必要になります)
この文では、「自分で決めたルールを守る」→「そのために必要な行動や心構え」という流れで、「自制心」という抽象的なテーマを、具体的に説明しています。
📍ポイント
They need to be 〜 enough to... や They have to... / It is important to... など、説明の表現が多く使われます。
第4文と同じくここも「詳しく説明する」だけなので、文法は中学レベルで問題ありません。
この文を省略すると、「Second, 〜.」だけで終わってしまい、減点対象となります。
1つの理由につき、トピック+説明の2文でワンセットであることを徹底的に意識します。
ここまでが、意見(第1文)+理由の数(第2文)+理由2つ(それぞれ2文ずつ)=合計6文の準2級の構成となります。